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広島・島根両県に緊張 北朝鮮ミサイル 上空通過名指し Jアラート設定など確認

 北朝鮮がグアム沖へ弾道ミサイルを発射する計画で、上空を通過すると名指しされた広島、島根両県は10日、危機管理の担当者が市町村への連絡や庁内会議の開催など対応に追われた。

 広島県は、消防庁が都道府県に午前10時に一斉ファクスした、全国瞬時警報システム(Jアラート)の設定の再確認などを求める文書を全23市町に転送。夕方には各局の危機管理担当者たち14人が集まり、Jアラート作動時の対応などを改めて確かめた。危機管理課は「県名などを挙げられたのは初めてのこと。緊張感を持って再確認した」と強調した。

 島根県は庁内の危機管理連絡会議を開き、現状やJアラートの流れを報告。全19市町村のほか、中国電力島根原発(松江市)や隠岐汽船(隠岐の島町)など関係機関との連絡態勢も確認した。県防災部は「実際に発射されるかどうか分からないが、計画は具体的。引き続き情報の収集と共有を図る」とする。

 鳥取県の平井伸治知事は定例の記者会見で、北朝鮮の言動について「断じて許しがたい。常軌を逸している」と非難。午後に上京した際に内閣官房に急きょ立ち寄り、横田真二審議官(事態対処・危機管理担当)に安全対策に万全を期すよう要請した。(滝尾明日香、秋吉正哉、小畑浩)

(2017年8月11日朝刊掲載)

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