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原爆劇上演48年 舟入高演劇部 資料館講演 犠牲の記憶 演じ継ぐ 

 原爆と平和をテーマにした創作劇を48年にわたり上演している舟入高(広島市中区)演劇部で、顧問を務める須崎幸彦教諭(61)の講演会が11日、原爆資料館(同)であった。演劇部の歴史や、原爆劇に込める平和への思いを語った。

 同校の前身は、生徒や教職員計676人が被爆死した市立第一高等女学校。須崎教諭は約50人を前に、「市内で最も多くの犠牲を出した学校。記憶を受け継ぐ使命がある」と強調した。

 被爆作家原民喜の作品「夏の花」や「はだしのゲン」の作者中沢啓治さんの半生など、これまで上演した主な作品を紹介。部員15人による原爆文学の朗読もあった。

 被爆者の佐藤広枝さん(79)=西区=は「若い世代が長年被爆体験を継承してくれているのが心強い」と話した。佐伯区の市民団体「旧被服支廠(ししょう)の保全を願う懇談会」が主催した。(栾暁雨)

(2017年8月12日朝刊掲載)

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