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大和潜水調査 成果一冊に 呉のミュージアムなど販売

 「戦艦大和―2016年深海撮影調査プロジェクト」(PHP研究所)が出版された。呉市が昨年5月に東シナ海で実施した戦艦大和の潜水調査の成果を紹介している。

 A5判、199ページ。潜水調査では、約50時間のデジタル動画映像と約7千枚の写真を撮影した。うち58枚を収録した。今回の調査で直径1メートルと判明した艦首の菊の紋章や、初めて撮影した探照灯や厚さ41センチの装甲鈑(ばん)などを確かめられる。海底に横たわるビール瓶や散乱する薬きょうの写真からは戦いの激しさも分かる。

 約9分間の潜水映像を収めたDVDも付く。戦艦武蔵の艦上の写真17枚も盛り込んだ。

 監修した呉市の大和ミュージアムの戸高一成館長は「大和の現状を知ることは戦争の悲惨さや平和について知識ではなく、現実として深く考えるきっかけになる」と話している。

 大和ミュージアムや全国の書店で販売している。2916円。(今井裕希)

(2017年8月14日朝刊掲載)

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