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岩国基地で艦載機訓練 本格運用か 盆の飛行自粛なく

 岩国市の米海兵隊岩国基地に米海軍厚木基地(神奈川県)から移転した空母艦載機のE2D早期警戒機や、移転予定のFA18スーパーホーネット戦闘攻撃機が14日、岩国基地を離着陸した。市と山口県は同基地側との確認事項で「盆の13日から16日は飛ばないようにする」と明記。米軍は今回の飛行について「必要不可欠な訓練」としている。

 E2Dは9日に5機が岩国基地に移転。うち1機が14日午後4時40分ごろに離陸し同6時50分ごろ着陸。別の1機が同6時45分ごろ離陸し、進入飛行と旋回を繰り返した。市は移転後に同機種の飛行を確認しておらず、本格的な運用が始まったとみられる。

 その前の正午すぎには、11月ごろと来年5月ごろに計48機の移転が予定されているスーパーホーネット3機が飛来し、離着陸を繰り返した。海兵隊のステルス戦闘機F35Bや空軍のC17輸送機なども飛行した。

 この日の飛行について市基地政策課は「住民生活への影響が少ない」として米側へ抗議せず、16日までの状況を見る。市は、個別に14日の岩国大空襲の黙とう時間帯(午前11時15分)の飛行自粛も求めていた。

 中国新聞の取材に在日米海軍司令部(神奈川県横須賀市)は「必要不可欠な訓練を行っている。保安上の理由により詳細については言及しない」と答えた。(藤田智、馬上稔子)

(2017年8月15日朝刊掲載)

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