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新型核実験で米に抗議せず 官房長官が意向

 藤村修官房長官は20日の記者会見で、新たなタイプの核実験をした米国に対し、従来通り、政府として抗議しない考えを表明した。

 藤村氏は「包括的核実験禁止条約(CTBT)で禁止される核爆発を伴わず、未臨界実験とも異なる。抗議を申し入れることはない」と述べた。加えて、オバマ大統領が掲げる「核兵器のない世界」への取り組みを支持する日本の立場に触れ「米国と協力して国際社会の議論を主導する」と強調した。

 広島の首長や被爆者が抗議の声を上げる中、被爆国として道義的な観点から抗議する意思はないか重ねて問われたが、「大統領の姿勢は核兵器のない世界に向けてはっきりしており道義的問題も生じない。被爆地から抗議されているのは承知している」と述べるにとどめた。

(2012年9月21日朝刊掲載)

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