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折り鶴に願う平和の歌 原爆病院で佐々木さん

 「原爆の子の像」のモデルとなった佐々木禎子さんのおいで、歌手の佐々木祐滋さん(47)=東京都中野区=が23日、広島市中区の広島赤十字・原爆病院1階ロビーでミニコンサートを開いた。患者たち約40人が歌に込められた平和へのメッセージに聞き入った。

 禎子さんが折り鶴に込めた願いをテーマにした「INORI」と「土」の2曲を披露。被爆10年後に白血病を患いながらも常に笑顔を絶やさなかった闘病中のエピソードや、世界各地に折り鶴を贈る祐滋さんの活動も紹介した。訪れた西区の主婦升味艶子さん(79)は「苦しい生活の中、希望を持って力強く生き抜いた禎子さんの姿を思い、涙が出そうだった」と目を潤ませた。

 祐滋さんたちによる「折りづるプロジェクト」の一環。禎子さんが入院し、最期を迎えた同病院で平和への思いを伝えたいと企画した。(三宅瞳)

(2017年8月24日朝刊掲載)

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