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オスプレイ試験飛行 「情報ないまま強行」 首長一斉反発

 米海兵隊岩国基地で垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの試験飛行が始まった21日、山口県の山本繁太郎知事や岩国市の福田良彦市長、日本海の訓練空域に近い下関市の中尾友昭市長は一斉に反発した。

 中国四国防衛局から離陸の一報を受けた山本知事は県庁で取材に応じ「本当に遺憾」と強調。「国の安全宣言に基づき開始された以上、国が全ての責任を負うべきだ」と語気を強めた。

 国の安全保障上、基地運用に対して県も極力、協力する姿勢を大事にすると説明したが、国と県の協調関係に亀裂が入ることに対し「地元を含め、危惧されるところ」と複雑な心境も明かした。

 上京していた岩国市の福田良彦市長は同日夕、JR新岩国駅に帰着し「政府の判断は残念。住民の安心、安全が確保されるよう適切に対応する」とした。

 下関市の中尾市長は市役所で取材に応じ「ほとんど情報がない。試験飛行が強行され、誠に遺憾」と表明。オスプレイが同市の市街地上空を通過したことを「市民の不安を増幅させる行為であり、強く抗議したい。早急に広く説明を求めたい」と憤った。

(2012年9月22日朝刊掲載)

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