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福島の現状 230人学ぶ 広島で集い 支援策も探る

 福島第1原発事故の被災地の現状などを学ぶ集い「福島のいま そして これから」が22日、広島市中区の原爆資料館であった。約230人が参加し、広島からできる支援策も探った。

 西区の福島生協病院の元院長で、被爆者治療にも携わった斎藤紀(おさむ)さん(65)が講演した。現在は福島市のわたり病院に勤めている。

 南相馬市の病院が検査した住民の内部被曝(ひばく)線量について報告。昨年9、10月の検査では、検査機器で被曝線量が検出できなかった住民は全体の50%だったが、ことし1月は95%に増えたという。斎藤さんは「安全な食べ物を選ぶことなどで、内部被曝は防げる」と述べた。

 パネル討論では、次女(9)と尾道市へ移り住んだ会社員男性(44)=福島県郡山市出身=が「関心を持って福島を見続けてほしい」と呼び掛けた。子どもを受け入れる活動をしている西区の主婦平木薫さん(56)は「被爆者援護法などを参考に、被災者が健康に不安を抱かないで済む仕組みづくりを訴えていくべきだ」と強調した。

 集いは、市民グループ「さよなら原発ヒロシマの会」(中区)が主催した。(和田木健史)

(2012年9月23日朝刊掲載)

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