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広島で国連軍縮会議 11月29・30日 核禁止条約促進 議論

 広島市は28日、核軍縮について議論する国連軍縮会議が11月29、30両日に市内で開かれると発表した。7月に制定され来月20日に署名が始まる核兵器禁止条約の推進国と反発する核保有国の双方の外交官や専門家に参加を呼び掛け、「核兵器なき世界」へ求められる方策を考える。国連軍縮部国連アジア太平洋平和軍縮センター主催。市内での開催は2年ぶり5度目となる。

 市によると、今月、外務省から「保有国と非保有国の対話の場に」と打診を受け、応じた。禁止条約について日本政府は「保有国、非保有国の隔たりを深め、核兵器のない世界実現を遠ざける」として署名、批准しない方針だが、市は「軍縮会議で、禁止条約の締結促進や実効性向上について有意義な知見や提案を共有したい」としている。

 参加者は現時点で未定。平和記念公園(中区)で原爆慰霊碑への献花や原爆資料館の見学、被爆者の体験を聴く場を設け、参加者に原爆被害の実態や核兵器廃絶の願いも伝える。

 前回の広島開催は被爆70年の2015年。8月26日からの3日間で23カ国・5国際機関の83人が参加、約3600万円の地元負担金を市と広島県が折半した。年度途中での受け入れは異例という。(水川恭輔)

(2017年8月29日朝刊掲載)

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