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中東の官僚らヒロシマ知る 被爆者と意見交換

 紛争問題を抱えるイスラエル、パレスチナなどの官僚や研究者5人が23日、広島市中区の原爆資料館を訪れ、被爆者と意見交換した。原爆の惨禍を経て復興を果たしたヒロシマの経験を広め、中東和平につなげてもらおうと外務省が招いた。

 両国・地域とエジプトから20~50代の男女5人が参加。被爆者で映像作家の田辺雅章さん(74)=広島市西区=は、原爆投下の2日後に疎開先から自宅があった爆心地近くに入った体験を語った。「悲惨で過酷だった。戦争のない世界を一緒に築きましょう」と訴えた。

 報道などを研究するイスラエルのシンクタンク所長のヨアズ・ヘンデルさん(38)は「平和への思いを持ち帰り、研究に役立てたい」と話していた。

 5人はその後、原爆ドームなどを視察。東日本大震災の被災地も巡り、27日に帰国する。

(2012年9月24日朝刊掲載)

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