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福山空襲の絵本贈る 800冊 市内全小へ

 1945年8月の広島県福山空襲の体験者たちが24日、2009年に出版した絵本「母と子の八月八日」800冊を市教委に贈った。市内全78小学校に配る。制作委員会の1人が昨年秋に亡くなったのがきっかけ。

 制作委の多田三千男さん(76)=福山市津之郷町=たち4人が市役所で、吉川信政教育長に目録と絵本1冊を手渡した。絵本は45ページ。水田で体を寄せ合って息絶えた母親と幼い兄妹の物語を体験者が振り返るストーリーだ。同市霞町にある「母子三人像」がモチーフになっている。

 多田さんは「今のうちに、空襲の体験を広く伝えなくてはいけない」と寄贈理由を説明した。(武内宏介)

(2012年9月25日朝刊掲載)

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