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「賢人会議」広島で初会合 11月27・28日 外相発表 岸田氏提唱 核軍縮を検討

 河野太郎外相は1日の記者会見で、核兵器保有国、非保有国双方の有識者で核軍縮策を検討する「賢人会議」の初会合を11月27、28の両日、広島市で開くと発表した。「被爆地で開催されることは意義深い。実りある会合になるよう期待する」と述べた。

 賢人会議は、国連で採択された核兵器禁止条約を巡って保有国、非保有国の対立が深まる中、岸田文雄前外相が提唱した。河野氏は「各国の考え方に差が出ているが、同じ方向を向くために日本がどんなイニシアチブ(主導権)を取れるか、しっかり考える会議にしたい」と話した。

 会議は10カ国の計16人で構成。政府は、実質的な核軍縮につながる提言をまとめ、来年4月の核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第2回準備委員会に提出したい考えでいる。河野氏は広島か長崎での開催に向けた意欲を示し、広島県が地元開催を要望していた。

 広島市では、賢人会議の直後となる11月29、30の両日、各国の外交官や専門家が核軍縮策を議論する「国連軍縮会議」も開かれる。(田中美千子)

(2017年9月2日朝刊掲載)

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