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監視時計リセット 原爆資料館 米新型核実験に抗議

 米国が核兵器の性能を調べるための新たなタイプの核実験を8月下旬に実施したのを受け、原爆資料館(広島市中区)は24日、直近の核実験からの日数を示す「地球平和監視時計」を「313」から「28」にリセットした。

 前田耕一郎館長が、東館1階にある時計のデジタル表示を操作した。前田館長は「とても残念。実験は他国の核開発競争を招きかねず、強く抗議する」と述べた。

 リセットは、米国による同様の実験が発覚したことし1月10日以来。市は今月19日、5回目となる同様の実験が4~6月に行われたことを確認した。その後、米エネルギー省傘下の国家核安全保障局(NNSA)は8月27日にも実施したことを明らかにした。

 また、広島市の松井一実市長や広島県の湯崎英彦知事たちは24日、8月の核実験に対する抗議文をオバマ米大統領宛てに送った。松井市長は「被爆者のつらく悲しい体験や平和への思いを理解し、核兵器廃絶に向けた努力を」と要請した。

 呉市の小村和年市長▽三原市の五藤康之市長▽大竹市の入山欣郎市長▽廿日市市の真野勝弘市長―の4市長も抗議文を送付した。(田中美千子)

(2012年9月25日朝刊掲載)

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