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「島根に落下 意味ない」 竹下氏 北朝鮮ミサイルで

 自民党の竹下亘総務会長(島根2区)は3日、広島市中区であった党広島県連の政治資金パーティーであいさつし、北朝鮮が米領グアム周辺への弾道ミサイル発射計画で広島、島根県などの上空通過を予告していることについて「島根に落ちても何の意味もないとの思いを持っていた」と述べた。

 竹下氏は、東アジアの平和と安定が厳しい状況にあると説明。北朝鮮のミサイルが広島、島根県の上空を飛ぶ可能性を踏まえ、人口が多い広島県への落下などに懸念を示しつつ「島根に落ちても何の意味もない」と自虐的に語った。その後、「上空を通過するというから、考え直して対応しないといけない。政府与党として全力を挙げないといけない」とも述べた。

 発言の真意について、竹下氏はパーティー後の中国新聞の取材に対し「島根には米軍基地があるわけでもないし人口集積地でもないし、北朝鮮が狙うわけがなく、北朝鮮にとって意味がないということを言っただけ」と説明した。

 ミサイル通過予告を受け、中国地方の自治体は緊張感を強めている。中国電力島根原発がある松江市の松浦正敬市長は8月30日の記者会見で、同原発が標的になる可能性を危惧して「そういうことがないよう外交手段を尽くしてもらいたい」と発言している。(胡子洋)

(2017年9月4日朝刊掲載)

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