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「原爆3回目落ちぬよう」 山口 ヒロシマデー200人参列

 広島市で被爆し、搬送先の山口市の病院近くで葬られた被爆者の遺骨が発掘された「山口のヒロシマデー」の6日、山口原爆死没者追悼・平和式典が同市江良の原爆死没者之碑前で営まれた。県原爆被爆者支援センターゆだ苑(同市)の主催。被爆者や遺族たち約200人が参列した。

 ゆだ苑の岩本晋理事長(74)が3日の北朝鮮による6度目の核実験に触れ、「核兵器が使われなかった72年間が今、崩れるかもしれない。3回目の原爆がどこにも落ちないように願う」とあいさつ。この1年間に県内などで亡くなった10人の名前を加えた計815人分の死没者名簿と、4人の遺骨を分骨して納骨堂に納めた。

 続いて参列者は碑前で献花し、手を合わせた。爆心地から1・2キロの自宅で被爆した唐津保子さん(78)=宇部市=は、兄が行方不明のままという。「だんだんと被爆者の人数は減っている。一生懸命、冥福を祈った」と話し、目を伏せた。(折口慎一郎)

(2017年9月7日朝刊掲載)

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