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島根・隠岐の島で避難訓練 離島で全国初 児童・生徒ら2000人

 島根県隠岐の島町で6日、弾道ミサイルの飛来を想定した住民避難訓練があった。県と町が主催し、町内全11小中学校と隠岐、隠岐水産高、隠岐養護学校の児童、生徒ら計約2千人が参加した。北朝鮮によるミサイル発射実験を受けた訓練としては最大規模で、離島では全国で初めて。

 中国地方に向け、弾道ミサイルが発射された―との想定。午前10時20分、防災行政無線でJアラートのサイレンを鳴らし、住民や観光客ら約1万5千人に向け「ミサイルが発射された模様です。頑丈な建物や地下に避難してください」と伝えた。

 同町原田の中条(なかすじ)小では、校内放送で授業中の全児童47人に連絡。教室では教諭が窓やカーテンを閉め、児童は机を窓際に移動させて辞書の入った袋で頭を守りながら、教室の中央で約5分間、身をかがめた。県隠岐支庁や町役場でも職員が窓から離れ、低い姿勢を保った。

 同支庁の室崎隆司支庁長は「北朝鮮に近く、町民が脅威を感じる地勢にある。県民が万全を期すことができるよう手助けしたい」と話した。中国地方では、6月に山口県阿武町、8月には鳥取県琴浦町で国主催の訓練があった。(小林正明)

(2017年9月7日朝刊掲載)

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