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平和祈り 幻想の光 宮島で万燈会

 廿日市市宮島町の真言宗大聖院で8日夕、参道や境内を約2千本のろうそくで照らして平和を祈る万燈会(まんとうえ)が始まった。10日まで。

 夕暮れ前の午後5時ごろ、僧侶たちが「祈世界平和」「祈家内安全」などと書かれた灯籠のろうそくに点火。日が落ちると、幻想的な明かりが一帯を包んだ。参拝者は揺らめく光を見つめ、祈りをささげていた。

 境内の観音堂では吉田正裕座主たちがお経に節を付けた声明(しょうみょう)を唱え、世界平和や被災地の復興を祈願。福岡市から旅行で妻と訪れた自営業後藤淳さん(34)は「静かに平和や健康を願うことができた」と話した。

 9、10の両日は午後5時ごろから火をともす。万燈会は、823年に空海が高野山で始めたと伝わっている。(森戸新士)

(2017年9月9日朝刊掲載)

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