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オスプレイ岩国離陸 緊急着陸機 普天間に帰還

 エンジントラブルで民間専用の大分空港(大分県国東市)に緊急着陸し、8日に米海兵隊岩国基地(岩国市)に移動していた垂直離着陸輸送機オスプレイが9日、同基地を離れ所属する米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に戻った。

 オスプレイは8月29日、岩国基地から普天間飛行場に向かう途中、大分空港に着陸。同空港で左右両エンジンの全部または一部を交換するなど修理を続け、8日午前に試験飛行を兼ねて岩国基地まで飛行した。

 9日午前9時すぎから、米軍関係者が離陸準備と思われる作業を開始し、同10時50分ごろエンジンを始動。同11時9分、滑走路南側から離陸した。同機の特徴であるプロペラをヘリコプターのように機能させ、短距離で浮上すると、報道陣や航空ファン計約20人が見守る基地北側の堤防道路上空を通過。徐々にプロペラを前傾させ、固定翼機モードで沖縄へ向かった。

 同機はこれまで、6月に沖縄県伊江村で緊急着陸した機体と同じであることや、8月28日にも岩国基地で白煙を上げていたことが監視活動を続ける市民の撮影で分かっている。

 岩国市によると、同機は8月12日以降、他のオスプレイとともに岩国に駐留。一部は同10~28日に北海道で実施された日米共同訓練に参加したが、もう1機とともに岩国にとどまっていた。山口県の村岡嗣政知事はJR新山口駅(山口市小郡下郷)でのイベント中に取材に応じ、「県民が大変不安に思っている。われわれの声を聞いてもらい、適切に対処していただきたい」と述べた。

(2017年9月10日朝刊掲載)

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