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手話甲子園で平和発信 ノートルダム清心高4人 来月初出場 会話調の劇や歌を披露

 ノートルダム清心高(広島市西区)の手話同好会「しゅわっち」の2年生4人が、10月1日に鳥取市である「全国高校生手話パフォーマンス甲子園」に初出場する。平和と希望をテーマにした創作劇と手話ソングを披露し、「広島から平和への思いを発信したい」と意気込む。(辻本夕貴)

 部長の西本紗貴さん(17)、上本実佳さん(16)、吉川紫(ゆかり)さん(16)、栗原百萌(ももえ)さん(16)。8月の予選審査会に、核兵器の悲惨さや命の大切さを訴える3分間の動画を提出。エントリーした27都道府県54チームの中から、本大会に進む20チームに選ばれた。県内からの出場は唯一となる。

 4人は、東日本大震災の被災地の岩手県大船渡市や陸前高田市で昨年8月にあったボランティア活動に参加。「地震があったらすぐに高い所へ逃げて。広島に戻ったら周りに伝えて」と繰り返す被災者の言葉を聞き、「伝えること」の大切さを考えるようになった。

 高校入学と同時に同好会に入った西本さんが3人を勧誘。今年2月から一緒に活動している。手話甲子園に出場する目標を立ててからは、会話調の台本を制作したり、対応する手話を本で調べたり。地元の聴覚障害者の指導も仰ぎ、予選の動画を仕上げた。

 本大会は、各チームが8分以内でパフォーマンスを競う。4人は「原爆の子の像」(中区)のモデルとなった佐々木禎子さんを紹介する劇を上演する。アイドルグループの歌も手話で披露し「苦しい時も希望を忘れない」とのメッセージを伝える。

 西本さんは「手話歴が浅く、まだまだ初心者。表情にも磨きをかけ、思いを伝えたい」と練習に励んでいる。

(2017年9月15日朝刊掲載)

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