×

ニュース

ミサイル避難の行動手引 島根県 浜田四中 実情反映 国求めに先行

3分以内に音楽室/プール外壁脇でかがむ

 北朝鮮が弾道ミサイルの発射を繰り返す中、島根県浜田市内田町の浜田四中が独自の避難行動マニュアルを作成した。「避難指示から3分以内に音楽室へ」などと具体的な内容。ミサイル落下に備えた危機管理マニュアルの見直しを求める文書を文部科学省が8日に全国の教育委員会などに送ったのに先行する形で「いざというとき、戸惑わないように」と作成した。(梨本晶夫)

 マニュアルは教職員の共通理解を図るため8月29日に作成。内閣官房がまとめたミサイル落下時にとるべき行動マニュアルを参考に、実情に沿って糸原進校長がまとめた。

 授業中に避難指示があった場合は、3分以内に最も新しい校舎の1階にある音楽室に移動する。生徒数38人の小規模校のため、一室に集まることが可能という。校庭にいた場合はプールの外壁に移動し、身をかがめる。老朽化した体育館にいた場合も音楽室へ向かうとしているが、困難な場合はステージ下の倉庫に緊急的に避難するとしている。

 市教委によると、市内25小中学校で、ミサイル落下に備えた避難行動マニュアルを作成したのは浜田四中だけ。今月8日、「参考にしてほしい」と他の小中学校にマニュアルをメールで送った。

 糸原校長は「不安をあおるものではなく行動の指針」とした上で、「万が一の際、どこに避難するか決めておかないと教師の動揺にもつながるため、急いで作成した」と話している。

(2017年9月16日朝刊掲載)

年別アーカイブ