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戦没画学生ら 生きた証し 呉で「無言館」展始まる

 広島県呉市の市立美術館で16日、特別展「無言館 遺(のこ)された絵画展」が始まった。太平洋戦争などで亡くなった画学生や画家の作品約150点を展示している。市立美術館と中国新聞社などの主催で、11月19日まで。

 展示は、長野県上田市にある美術館「無言館」の所蔵作品が中心。戦死した画学生たちが家族や古里の風景、自画像を描いた水彩画、油絵などが並ぶ。愛用した画材やスケッチブックなども置く。初日は市立美術館の渡辺千尋学芸員が作品を解説した。

 会場には、竹原市出身の画家手島守之輔(1914~45年)の特集展示も設けている。手島は臨時召集され広島市で被爆。31歳で亡くなった。来館した手島の妹の長男潤さん(65)=竹原市=は「志半ばで亡くなった人たちの思いを感じ取ってほしい」と話していた。

 午前10時~午後5時。火曜日休館。(浜村満大)

(2017年9月17日朝刊掲載)

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