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放射線災害 復興担う8人 広島大で博士課程開講式

 広島大(東広島市)が新設した大学院博士課程の「放射線災害復興を推進するフェニックスリーダー育成プログラム」の開講式が1日、同大キャンパスであった。1期生8人が入学した。

 8人は20~40代の男女。4年制の放射線災害医療、5年制の放射能環境保全と、放射能社会復興の3コースに分かれ、東京電力福島第1原発事故などの放射線災害から生命や環境、社会を守る人材を目指す。福島県でのフィールドワークや国際原子力機関(IAEA)でのインターンシップも予定する。

 式典は英語で進行し、浅原利正学長は「原爆からの復興を支えた広島大の実績と経験を背景に、国際的に活躍するリーダーに育ってほしい」と式辞を述べた。

 広島市南区出身の小松真理子さん(35)は「災害に遭った子どもたちが何を感じ、どう生きているか探りたい」。祖母が福島におり、自身も実家の仙台市で被災したという大庭ゆりかさん(26)は「不安を抱えながら生きる人に寄り添える人材を目指す」と抱負を語っていた。(新谷枝里子)

(2012年10月2日朝刊掲載)

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