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オスプレイ普天間配備 岩国基地から6機

 岩国市の米海兵隊岩国基地に搬入されていた垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ6機が1日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備された。沖縄県の仲井真弘多(なかいま・ひろかず)知事は「理解を超えた話だ」と遺憾の意を表明、県議会は抗議の決議をした。宜野湾市では住民らが抗議の集会を開いた。米軍は近く訓練を開始する方針で地元の反発がさらに強まるのは必至だ。

 岩国基地では午前8時50分ごろから、2機編隊で計6機のオスプレイが次々と離陸。正午までには約千キロ先の普天間飛行場にすべて着陸した。米軍は残る6機も2日以降に順次配備する方針だが、このうち少なくとも1機は十分な整備を行う必要があるとして、配備が3日以降に遅れる可能性があるという。在沖縄米海兵隊は「通常の訓練を開始する」と発表、到着した機体から順次、歩兵部隊と一体となった本格運用を近く始める見通しだ。

 米軍の環境審査報告書によると、本格運用後、岩国基地とキャンプ富士(静岡県御殿場市)に2~6機を毎月2、3日派遣し、本州、四国、九州に設定された6ルートで高度150メートルの低空飛行訓練などを行う計画。中国山地を横断する「ブラウンルート」や西中国山地の訓練空域「エリア567」も訓練に使用される可能性がある。

 米軍は7月23日、オスプレイ12機を岩国基地に強行搬入。9月21日から基地周辺や下関市沖の米軍訓練空域で試験飛行した。当初は9月28日に配備を始める予定だったが、台風17号の接近による悪天候を理由に延期した。

(2012年10月2日朝刊掲載)

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