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被爆樹木撮影 アートに ハーシー氏「未来へ希望」 27日から広島で展示

 米国のNPO法人「1Future」代表で、ニューヨーク在住のアーティスト、キャノン・ハーシーさん(40)が広島市内の被爆樹木をテーマに作品作りに入った。27日から中区小町のコマチアートプレイスで開く美術展「未来樹―Resilience(レジリエンス)」で展示する。

 29日に市内で初のイベントを開く「ヒロシマ・ナガサキ ZERO PROJECT」(広島国際文化財団協賛)の一環。東京在住のアーティスト藤元明さん(42)との共同制作もある。

 2人はこれまでに中区基町に残る被爆クスノキなどの幹や葉を撮影した。写真やシルクスクリーン、折り鶴再生紙を使った約10点の作品を展示する予定だ。

 ハーシーさんは被爆翌年のルポ「ヒロシマ」を執筆したジャーナリストのジョン・ハーシーの孫。自ら企画した今回の平和イベントでは、プログラムの柱となる対話セッションで被爆樹木を含めた「環境」をテーマの一つに掲げる。「原爆の惨禍から再生した被爆樹木に焦点を当てた作品は環境問題に直面する現代の私たちに、より良い未来へ向けた希望を与えるはずだ」と意気込んでいる。

 展示は11月10日までで、無料。制作過程は1Futureのフェイスブックでも発信している。https://www.facebook.com/presentsNYF/(桑島美帆)

(2017年10月2日朝刊掲載)

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