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法王の広島訪問 市長直接要請へ 年内対面目指し調整

 広島市の松井一実市長は4日の記者会見で、年内にもバチカンを訪れ、ローマ法王フランシスコに直接、広島訪問を要請したい考えを明らかにした。

 松井市長は、1~9月にローマ法王庁から外務局長や枢機卿が市を訪れ、法王の訪問要請が浸透してきたと歓迎。国際社会で核兵器禁止条約が制定された一方で、核抑止力を背景にした威嚇が横行していることから「広島の心を大切にする必要性、重要性を法王が発信してくれれば、世界恒久平和の実現を希求する多くの人びとの絆を強化することになる」と期待した。

 市によると、11月12日にドイツ・ボンである気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)関連行事への出張機会に合わせ、法王と対面できないか、調整するという。広島へは1981年に当時の法王ヨハネ・パウロ2世が訪れた。

 また市は今月31日から2日間、米シカゴであるオバマ財団主催の「サミット」に広島平和文化センター平和連帯推進課の若手職員を派遣する。世界から数百人が集って「21世紀の活動的な市民」などについて意見交換するといい、同財団から招かれた。オバマ前大統領夫妻も参加するという。

(2017年10月5日朝刊掲載)

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