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全国の被爆2世 悩みを共有 被団協 都内で初の交流会

 日本被団協は3日、「全国被爆二世交流会」を東京都千代田区のホテルで初めて開いた。14都府県の被爆2世27人が参加。被爆の記憶と、核兵器廃絶への願いを被爆者から受け継ぎ伝える担い手として、思いや悩みを語り合った。

 被団協の岩佐幹三代表委員(83)が「被爆者の後継者として運動や組織を支え、2世としての運命を歩んでほしい」とあいさつした。

 意見交換で広島県被団協(坪井直理事長)の田口正行さん(55)=三次市=は3年前にできた「二世部会」の活動を紹介。「全国で組織ができ、2世としての要望を国へ伝えなければ」と訴えた。もう一つの県被団協(金子一士理事長)の古田光恵さん(65)=広島市南区=は「親たちの被爆体験をしっかり聞くうち、自分のものとして被爆者の思いを伝えられるようになった」とアドバイスした。

 他の参加者からは「親たちの会の維持が急務だ」と指摘する報告もあった。

 被団協は先月、「二世委員会」を設け、各地方組織への被爆2世の積極的な参加を呼び掛けた。今後も交流会を続ける。(岡田浩平)

(2012年10月4日朝刊掲載)

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