×

ニュース

「非常に大きな一歩」 ピースボート、東京で会見

 ICANの受賞決定を受け、構成団体の一つであるNGOのピースボートは6日、東京都新宿区の本部事務所で記者会見を開いた。平和活動に協力してきた被爆者たちは核兵器廃絶につながると歓迎した。

 吉岡達也共同代表(56)や広島の被爆者たち計6人が出席。吉岡共同代表は「被爆者の努力こそ(ICANの活動の)中心的な役割を果たした。核兵器廃絶に向けて、非常に大きな一歩を踏み出せた」と力を込めた。

 2008年から被爆者を連れて世界を船で回り、各地で被爆証言をしてきたピースボート。広島の被爆者で、12年から活動に参加している三宅信雄さん(88)=埼玉県志木市=はICANへの授与が発表された瞬間、手をたたいて喜んだ。「生きていて良かった。ことしは国連で核兵器禁止条約が採択され、いい年になった」と感激していた。

 ピースボートの川崎哲共同代表(48)は、ICANの設立に携わり、国際運営委員を務める。海外に渡航中の川崎共同代表は「驚きと喜びを感じている。この受賞は核兵器の禁止と廃絶を願ってきた人たち、とりわけ被爆者に向けられたものだと思う」とのコメントを出した。(河野揚)

(2017年10月7日朝刊掲載)

年別アーカイブ