×

ニュース

「記憶遺産」日韓盛り上げ トップ囲碁対局 鞆で開幕

通信使衣装や音楽披露

 「日韓トップ囲碁対局・鞆」が7日、福山市鞆町で始まった。江戸期に朝鮮通信使が寄港した鞆港では、日本と韓国の伝統衣装で当時の交流を演出。今秋と期待される通信使関連資料の「世界の記憶」(世界記憶遺産)登録の機運を高めた。(衣川圭)

 常夜灯前に上陸した通信使姿の駐広島韓国総領事館員や韓国棋士たちを、観光客たちが小旗を振って迎えた。金寅圭(キム・インギュウ)領事は「友好親善はますます重要。資料の記憶遺産への登録を待ち望んでいる」とあいさつした。在日韓国青年会のメンバーは民族音楽を披露して盛り上げた。

 通信使高官が宿泊し、記憶遺産に登録申請中の書を残した福禅寺対潮楼では、両国の女性トップ棋士が対局。青木喜久代八段が、李英信(イ・ヨンシン)五段に中押し勝ちした。

 見学した同市光南町の団体職員垣合悦子さん(45)は「通信使も同じようにここで碁を打ったんだ」と思いをはせた。8日は、プロ棋士が市民と一度に対戦する「百面打ち」や視覚障害者囲碁対局がある。

(2017年10月8日朝刊掲載)

年別アーカイブ