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錦帯橋空港 着陸できず 全日空機 広島へ 米軍機トラブル

 米海兵隊岩国基地(岩国市)で12日午前、米軍機のトラブルがあり、同基地の滑走路を使用する岩国錦帯橋空港に到着予定だった全日空機が燃料補給のため同基地上空から広島空港(三原市)に向かい臨時着陸した。全日空岩国空港所によると、2012年に開港した同空港で米軍の運用による他空港への臨時着陸は初めて。同空港の管制は米軍が担っている。

 米海兵隊の第1海兵航空団(沖縄県)によると、訓練中だった同航空団所属のFA18ホーネット戦闘攻撃機1機が、操縦席内で警告が出たため、午前10時半ごろ同基地に予防着陸した。

 全日空によると管制の指示で、東京から同10時半に到着予定の全日空機が上空で約30分間待機。燃料補給が必要となり、広島空港に向かった。

 同航空団は「全日空機は滑走路に着陸できるとの連絡を受けても、広島空港への着陸を選択した」と説明。全日空は「(連絡があったのは)広島へ向かった後だった」としている。乗客164人の同機は広島空港で燃料補給後、約1時間50分遅れで岩国に着陸。同じ機体を使う沖縄行きも出発が遅れ、計268人に影響が出た。

 搭乗していた岩国市の会社員男性(46)によると、機内では「滑走路の一時閉鎖と燃料の関係で広島空港に向かう」とのアナウンスが流れた。男性は「初めての体験。困った人も多かったのでは」と話した。(坂本顕、馬上稔子、藤田智)

(2017年10月13日朝刊掲載)

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