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平和を願いハトオブジェ 被爆者と学生ら共同制作 舟入むつみ園に広島大寄贈

 広島大は、広島市中区の原爆養護ホーム「舟入むつみ園」の入所者と学生たちが共同制作した陶器のオブジェ「平和と自由の鳩(はと)」を同園に贈った。

 羽を広げたハトで高さ40センチ、幅45センチ、奥行き40センチ、重さ約20キロ。原爆ドーム(同区)前を流れる元安川や、被爆者が搬送された似島(南区)の砂利が埋め込まれ、多彩な色でデザインされている。

 同大がことし始めた「平和企画」の一環。原爆の日に向けて学生や職員たち約30人が地元の陶芸家の協力を得て、約2か月かけて2体を制作した。同園の被爆者3人も絵付けで参加した。もう1体は、同大東広島キャンパスに設置する。

 12日に同園であった贈呈式には越智光夫学長たち約50人が参加。絵付けをした入所者の一人、折見真人さん(86)は「自由に空を飛ぶハトのように、人も自分の好きなように生きられる平和な世界になれば」と願った。(三宅瞳)

(2017年10月15日朝刊掲載)

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