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上関原発計画 政府「建設認めぬ」 官房長官・経産相が表明

 藤村修官房長官は5日、中国電力が公有水面埋め立て免許の延長を申請した上関原発について「原発を新増設しない原則の対象だ」と述べ、政府として建設を認めない方針をあらためて示した。

 中電の申請を受けて、藤村官房長官は記者会見で「(上関原発は)閣議決定した政府方針である『原発の新設増設は行わない』という原則の下にある。野田政権の決定として認めない」と強調した。中電の対応については「地元調整などに時間が必要なようだ。プロセスを前に進めるものではない」との認識を示した。

 政府は9月、原発の新増設を認めないとする新たなエネルギー・環境戦略を決めたが、閣議決定は事実上見送った。あいまいな政府方針についての地元への説明はなく、上関町では戸惑いが広がっている。藤村官房長官は「(新戦略は)全国に周知されているという前提だ。(上関町から)要請があれば説明したい」とした。

 中電の申請に先立って、枝野幸男経済産業相も午前の閣議後会見で「原発を新増設しない原則の適用対象だ」と述べ、建設を認めない考えを示した。(山本洋子)

(2012年10月6日朝刊掲載)

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