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シリア復興へ広島に学ぶ 英NGO共同代表が平和公園訪問

 内戦が続くシリアで医療や食料を提供する英国のNGO(非政府組織)「ハンド・イン・ハンド・フォー・シリア」のファディ・アル・ダイリ共同代表(42)が15日、広島市中区の平和記念公園を訪れた。「原爆で焼け野原になった広島の復興はシリアの希望の象徴」と語り、支援を訴えた。

 NGOの日本人スタッフの説明を受け、約3時間かけて原爆資料館と原爆ドームを見学した。「一般市民が多く殺されたことが広島と共通する」と指摘。資料館で見たやけどの女性の写真には「化学兵器で被害を受けたシリアの人たちと重なる」と感想を述べた。

 シリアの現状を伝え、支援を呼び掛けるため11日に来日。14日は東京でシリア問題のシンポジウムで登壇し、NGOが現地で運営する病院が空爆を受けたことを報告した。

 インターネットで資金を集めるクラウドファンディングを活用し支援金を募っている。ダイリさんは「シリアに関心を持ち、復興を手助けしてほしい」と話している。(下高充生)

(2017年10月16日朝刊掲載)

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