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絆と歴史語る 船団の絵巻物 松濤園で関連資料公開

 呉市下蒲刈町の松濤園御馳走(しょうとうえんごちそう)一番館にも見学者が大勢立ち寄った。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「世界の記憶」(世界記憶遺産)に登録申請された関連資料の中でも貴重とされる絵巻物の実物に見入り、友好の歩みを振り返った。

 絵巻物は「朝鮮人来朝覚備前御馳走船行烈図(ちょうせんじんらいちょうおぼえびぜんごちそうせんぎょうれつず)」(縦14・5センチ、長さ824・9センチ)。1748年の第10次通信使が、現在の玉野市沖を東進する船団を描いている。

 同館は登録を見据えて9月中旬から公開している。11月20日まで。観光ボランティアの説明を熱心に聞いた福山市瀬戸町の小田愛治さん(69)は「当時の精神を受け継ぎ、友好の努力を続けていくことが大切だ」と話していた。

(2017年10月16日朝刊掲載)

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