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核廃絶への信念 継承大切さ学ぶ 広島市中区でフォーラム

 被爆体験の継承や平和の大切さを考えるフォーラムが19日、広島市中区の県民文化センターであった。創立50周年を迎えた県生活協同組合連合会の主催。組合員や市民たち約400人が参加した。

 広島市立大(安佐南区)広島平和研究所の直野章子教授(45)が講演。被爆者は報復でなく核兵器廃絶を願って体験を語り続けてきたとし、「核兵器を二度と使ってはならないとの信念が、証言を受け止めた聞き手とともにつくられていった」と指摘した。「(被爆者でない)私たちも思いを継ぐ当事者になれる」と力を込めた。

 その後、県被団協(坪井直理事長)の箕牧(みまき)智之副理事長が自身の被爆体験などを語った。国連で7月に採択された核兵器禁止条約について「被爆者にとって活動の追い風になった」と述べ、廃絶に向けた協力を呼び掛けた。

 安芸区の主婦河野和子さん(69)は「被爆者の体験を後世に伝えることは平和を考える上で大事。私も語り継ぎたい」と話した。(城戸良彰)

(2017年10月20日朝刊掲載)

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