×

ニュース

原発事故「責任明確に」 一斉告訴参加中区で呼び掛け

 東京電力福島第1原発の事故で、国や東電の刑事責任を問う全国一斉の告訴、告発への参加を呼び掛ける説明会が8日、広島市中区の市まちづくり市民交流プラザであった。福島県からの避難者も含む約40人が参加し、憤りの声を上げた。(桑田勇樹)

 福島原発告訴団の事務局長で、福島県の大熊町から会津若松市に避難している大賀あや子さん(39)が講演。「放射性物質は完全には除染できず、被曝(ひばく)の危険性は残っている。復興のため、事故の責任をはっきりさせたい」と訴えた。

 大賀さんら1324人は6月、業務上過失傷害などの容疑で東電役員たちを福島地検に告訴、告発した。この日は11月中旬に予定する全国規模の追加の告訴、告発に向け、参加方法を説明した。

 説明会後、福島県本宮市から広島市西区に避難している主婦岡本久美子さん(38)は「自宅に戻ったのは祖母の七回忌の1度だけ。捜査の中で責任を明確にして」。中区の不動産管理業渡田正弘さん(60)は「被爆2世として、放射能におびえるつらさは分かる。人ごととは思えない」と話した。

 福島原発告訴団中四国事務局Tel080(6337)2587。

(2012年10月9日朝刊掲載)

年別アーカイブ