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島根3号機容認の政府方針 湯崎知事「エネ戦略と矛盾」

 広島県の湯崎英彦知事は9日の記者会見で、中国電力島根原発(松江市)3号機の建設を認める政府方針について、「2030年代に原発稼働ゼロ」を目指すとするエネルギー戦略と「矛盾する」と指摘した。

 政府は30年代の原発ゼロを掲げた新たな戦略を打ち出す一方、ほぼ完成している島根3号機の建設継続を表明した。これについて湯崎知事は「明らかに矛盾している」と疑問を投げ掛けた。同時に「立地県の意向が尊重されるべきだ」とも語り、隣接県として建設の是非には関与しない考えを示した。

 一方、上関原発(山口県上関町)の建設計画をめぐり、中電が予定地の公有水面埋め立て免許の延長を申請したが、山口県の山本繁太郎知事は「許可できない」との考えを示した。湯崎知事は「国はゼロからの建設は認めないとはっきり言っている。山口県の対応は政府方針を受けたもので当然だ」と述べ、山本知事の対応を支持した。(野崎建一郎)

(2012年10月10日朝刊掲載)

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