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上関原発埋め立て 免許延長申請取り下げ要求 中電に市民団体

 山口県上関町への原発建設計画で、市民団体「上関原発止めよう!広島ネットワーク」は10日、中国電力が県に申請した建設予定地の公有水面埋め立て免許延長の取り下げなどを申し入れた。

 木原省治共同代表が広島市中区の中電本社を訪れ、広報部門の松岡良典マネージャーに申し入れ書を手渡した。申し入れ書は、枝野幸男経産相が上関原発建設を認めないと明言したことなどを踏まえ、中電の延長申請を「時間稼ぎだけを考えた責任逃れ」と批判。上関原発計画の白紙撤回も求めた。

 埋め立て工事をめぐっては、中電が祝島住民ら4人に工事妨害されたとして約3900万円の損害賠償を求めた訴訟が山口地裁で係争中。申し入れには被告や弁護団も参加し、訴訟取り下げや提訴理由の説明を求めた。

 松岡マネージャーは延長申請について「国の方針は重く受け止めている。現状維持をしたい考えで申請した」と説明。損害賠償訴訟については「係争中であり回答は控えたい」と繰り返した。

 この日は、原発に反対する上関町民の会など山口県内の3団体も同県に延長不許可などを求める要望書を提出した。(久保田剛、山田英和)

(2012年10月11日朝刊掲載)

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