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大竹市 ミサイル想定訓練 市民のJアラート警報音体感狙う 小中や保育所では避難

 大竹市は31日、北朝鮮の弾道ミサイルの飛来を想定した防災行政無線の放送訓練をした。市内の小中学校7校と市立保育所4園は併せて避難訓練をした。全国瞬時警報システム(Jアラート)の警報音を体感するのが狙い。市民の避難訓練はしなかった。(白石誠)

 市は同日午前9時半、「訓練放送をします」と断った上で、Jアラートの警報音などを2分半放送した。市全域の64カ所の屋外スピーカーと、スピーカーの音が届かない地域の民家などにある屋内受信機を通じ、建物への避難を呼び掛ける音声も流した。

 小中学校と保育所は警報音に合わせて避難訓練をした。小方小・中では全児童・生徒約610人が窓ガラスのない講堂に一斉避難。約4分で教室から集合し、体を丸めて頭を守る練習もした。中学3年竹内航平さん(15)は「体験できてよかった。自分の身を守る行動を素早く取りたい」と話した。

 市役所では、窓から離れるなど避難の手順を職員が確認。市民の窓口がある部署では来庁者に声を掛け、安全な場所に誘導した。

 市は、訓練実施を伝えるチラシを市内全戸に配布していた。市によると、混乱はなく、約410個の屋内受信機も不具合などの報告は入っていないが、一部の商業施設では警報音が聞こえにくかったいう。市総務課は「警報音をまず知ってもらうことが主眼。万一のときに的確な行動を取るきっかけになれば」としている。

(2017年11月1日朝刊掲載)

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