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戦没者「孫の会」発足へ 松江市遺族連 平和継ぐ担い手に

 戦没者遺族の高齢化が進む中、松江市遺族連合会は本年度中にも「孫の会」を発足させる。会員たちは、戦争の悲惨さと平和の尊さを次世代に語り継ぐ担い手として孫世代に期待を寄せている。

 同連合会の会員(2016年度)は946人。19公民館ごとの地区で、追悼式の開催や慰霊碑、松江護国神社の清掃など活動を続けている。会員は70代後半が主体となり、高齢化が課題となっている。

 細田美恵子副会長(75)=比津町=たちは、組織発足に向けて戦没者の孫に当たる子ども世代に呼び掛け、これまで95人が賛同した。細田さんは「最初はともに活動し、慰霊碑の管理なども引き継いでほしい」と望む。

 31日、同市千鳥町の市総合福祉センターであった市戦没者追悼式には遺族ら220人が参列。フィリピンのルソン島で父を亡くした古藤政宣会長(81)=大海崎町=は「あの時代を知らない子どもたちに、体験を継承していくのも経験者の務めだ」と力を込めた。(西村萌)

(2017年11月1日朝刊掲載)

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