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原発計画踏み込まず 知事、上関町長と面談

 山口県の山本繁太郎知事は10日、上関町を訪れ就任後初めて柏原重海町長と面談し、今後の連携強化を申し合わせた。中国電力の上関原発建設計画をめぐる踏み込んだ意見交換はなかったという。7月の知事選で掲げた就任当初の全市町訪問の一環。

 町役場の町長室での面談は、冒頭を除いて非公開。約20分で面談を終えた山本知事は取材に応じ、「地域分権が前に進むよう、よくコミュニケーションしていくことを互いに確認した」と述べた。

 中電が5日、県に申請した公有水面埋め立て免許の延長について山本知事は「不許可」との方針を示しているが、柏原町長との面談では深く触れず、「法に基づき適切に対処する」と話したという。

 柏原町長も「連携強化」を強調。具体的な施策要望は、予算編成時など他の機会にするとした。原発計画については「いろいろご迷惑を掛けますと一言だけ言った。深い話はしていない」とした。

 一方、山本知事は、枝野幸男経済産業相が上関原発の建設を認めない方針を示していることについて「一閣僚が勝手に話している」と不信感を表明。「責任ある閣僚として、エネルギー基本計画を早く樹立してほしい」と注文した。

 知事は同日、平生、田布施町、下松市も訪れ各首長と面談した。(金刺大五)

(2012年10月11日朝刊掲載)

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