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伊国会で被爆実態演説 法王謁見調整中 広島市長、欧州訪問へ

 広島市の松井一実市長は1日、イタリア・ローマの下院議事堂で14日に被爆の実態や平和構築への取り組みについて演説すると発表した。市によると、海外の国会で広島市長が演説するのは初めてとみられる。

 演説は約20分。約100人の下院議員を前に、核兵器の非人道性や広島の復興を通じた平和の尊さを訴え、核兵器廃絶へ協働の輪を広げるよう呼び掛ける。松井市長は1日の記者会見で「核兵器のない世界の実現に向けた取り組みに多くの方が賛同していただけるよう、しっかり発信したい」と述べた。

 演説は、6月に広島市で松井市長と面会した伊日友好議員連盟のステファノ・ダンブルオーゾ会長が市側に打診していた。

 松井市長の出張は今月9~16日の日程。ドイツ・ボンで気候変動枠組み条約第23回締約国会議(COP23)関連行事などに出席する。バチカンも訪れ、ローマ法王フランシスコに被爆地広島、長崎の訪問を直接要請するため、15日に謁見(えっけん)できないか調整している。長崎市の田上富久市長と連名の書簡も手渡したい考えでいる。(野田華奈子)

(2017年11月2日朝刊掲載)

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