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「戦争の犠牲はいつも子ども」 三次で渡部さん講演

 戦場カメラマンの渡部陽一さん(45)が4日、三次市三次町の市民ホールきりりで「世界の戦場から平和を考える」をテーマに講演した。中東などの戦地の実情や平和の大切さを語った。

 渡部さんは、爆撃に巻き込まれてけがをした子どもや、子どもを自らの手で埋葬する母親など、イラクで撮影した写真を紹介。「戦争で犠牲となるのはいつも子どもたちだ」と訴えた。

 また、戦場で出会った子どもに日本の事を興味津々に尋ねられたエピソードにも触れ、「悲しい場所にもかかわらず、浮かべた一瞬の笑顔を世界中に伝えたい」と力を込めた。

 県内の教職員OBでつくる日本教育公務員弘済会広島支部の主催。教員やその家族たち約300人が聞き入った。地元の中学校で社会科を教える福間泰祐さん(60)=三次市南畑敷町=は「熱いメッセージが伝わった。今日の話を基に、生徒にも平和の大切さを教えたい」と話していた。(八百村耕平)

(2017年11月5日朝刊掲載)

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