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ICANノーベル平和賞 被爆者の式典派遣 支援 恵泉女学園大実行委 渡航費など募金

 東京都多摩市の恵泉女学園大の教授や学生でつくる実行委員会は5日、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN(アイキャン))へのノーベル平和賞の授賞式典に派遣される被爆者を支援するため、募金を始めたと発表した。「被爆国の市民として応援したい」と120万円を目標に集め、渡航や滞在の費用に使ってもらう。

 ICANの川崎哲(あきら)国際運営委員が同大講師として核軍縮をテーマに授業をしている縁で、実行委を設けて支援することにした。今月末まで学内に募金箱を置き、口座振り込みも呼び掛ける。

 式典は12月10日にノルウェー・オスロであり、国内からは川崎委員のほか、日本被団協の田中熙巳(てるみ)代表委員(85)と藤森俊希事務局次長(73)の被爆者2人が出席する。募金の目標額を上回れば、オーストラリアとマーシャル諸島から参加する予定の核実験被害者の費用に充てる。

 募金に賛同する多摩市も公共施設でチラシを配るなどして協力する。5日、学内で記者会見した実行委員長の上村英明教授は「被爆地以外の地域から支援をすることで核問題への関心が高まれば」と話していた。同大☎042(376)8211=平日のみ。(田中美千子)

(2017年11月6日朝刊掲載)

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