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オスプレイ 監視体制強化へ 山口県知事、岩国派遣で意向

 山口県の山本繁太郎知事は15日の会見で、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備された垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが本格運用後、米海兵隊岩国基地(岩国市)に定期的に派遣されることに対し「(基地周辺の)モニタリングを強化する」との意向を示した。

 米軍は普天間で本格運用後、岩国基地とキャンプ富士(静岡県御殿場市)に毎月数機を派遣し、本州、四国、九州で高度150メートルの低空飛行訓練などを計画。中国山地を横断する「ブラウンルート」も訓練に使用される可能性がある。

 山本知事は「試験飛行から配備に至るまでさまざまな疑問点がある」として、飛行が日米合同委員会の合意に違反していないか、国に対して再び照会中とした。また「これから一番大事なのは運用」と述べ、航空機の騒音などの監視体制を強める考えや、岩国市との連携強化を表明した。

 県岩国基地対策室によると、県は基地周辺に騒音測定装置を4カ所設置。外来機の離着陸情報などは市から提供を受けている。同室は「現状の監視体制を再点検したい」としている。(金刺大五)

(2012年10月16日朝刊掲載)

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