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折り鶴再生紙 平和発信 広島市が6種類 便箋やはがき

 広島市は、中区の平和記念公園内にある原爆の子の像に寄せられた折り鶴の再生紙を使って便箋やはがきなどを作った。原爆資料館(同)の来館者に配る平和宣言を印刷したプリントを含め6種類。折り鶴の活用をPRするとともに平和のメッセージを発信する。(田中美千子)

 平和宣言のプリント1万枚▽市長が国内外に平和のメッセージを送るのに使う便箋と封筒各千枚▽折り鶴寄贈者への礼状用はがき4千枚▽職員用名刺の台紙3万枚▽職員の名札の台紙1万枚。

 主に平和行政で活用し、販売はしない。折り鶴を使った再生紙であることを記載。一部に「折り鶴に託された平和への思いを多くの人々と共有する」との文言を添えた。

 使った折り鶴は約250キロで、事業費は約100万円。市は今回の製品化をモデル事業と位置付ける。市平和推進課は「今回の試みが民間に取り組みの輪を広げる契機になれば」と期待する。

 原爆の子の像に届く大量の折り鶴は、秋葉忠利前市長が長期保存・展示を構想した。昨年4月に就任した松井一実市長は活用に向けて方針転換。活用策の一環で趣旨に沿う個人、団体に折り鶴を無料配布している。

(2012年10月17日朝刊掲載)

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