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広島市長、式典出席へ ノーベル平和賞 ICAN受賞 ノルウェー 招待受け調整

 広島市の松井一実市長が、来月10日にノルウェー・オスロである国際非政府組織(NGO)核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN(アイキャン))へのノーベル平和賞授賞式典に出席する方向で調整に入ったことが14日、分かった。主催者側から招待された。実現すれば、被爆者らが登壇し、受賞スピーチする歴史的な場面を、被爆地広島の市民の代表として見届けることになる。(岡田浩平)

 複数の関係者によると、市へ招待状が届き、調整に入った。式典当日は市議会定例会の会期中で、翌11日に一般質問がある予定。松井市長が式典に出席するには、議会運営委員会で申し合わせた日程を変更する必要があるが、議会内では容認する声が出ている。

 ICANは、7月の核兵器禁止条約の制定で、NGOとして「革新的な努力」をしたとたたえられ、今年のノーベル平和賞に選ばれた。松井市長が会長を務める平和首長会議は「国際パートナー」として連携。2020年の核兵器廃絶を目標に掲げ、禁止条約の早期締結を求める署名活動を国内外で展開している。

 授賞式典ではICANのフィン事務局長と、広島市南区出身の被爆者サーロー節子さん(85)=カナダ・トロント市=が登壇してメダルを受け取り、スピーチする。日本被団協から、田中熙巳(てるみ)代表委員(85)と藤森俊希事務局次長(73)が出席する。

(2017年11月15日朝刊掲載)

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