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樹木医が案内 原爆惨禍学ぶ 広島市西区と中区

 樹木医の案内で被爆樹木を巡る催しが、広島市西区と中区であった。約30人が参加し、原爆の惨禍や平和の尊さを考えた。

 三篠小(西区)のクスノキや市青少年センター(中区)西側のシダレヤナギなど、8カ所の計10本を約2時間かけて見学した。

 中区寺町の報専坊では、約1・1キロ離れた爆心地に向かって曲がった樹齢約150年のイチョウと向き合った。案内した西区の樹木医堀口力さん(72)は「爆心地側の幹の細胞が傷つき、成長が遅れたことが原因とみられる」と解説した。

 中国四国博報堂と中国新聞社の共同企画「緑の伝言プロジェクト」の一環。参加した被爆2世の広谷泰俊さん(65)=海田町=は「生命力を間近で感じた」と木を見上げていた。(栾暁雨)

(2017年11月15日朝刊掲載)

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