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30キロ圏 避難の流れ確認 島根原発 2県の6市住民ら

 島根県は19日、中国電力島根原発(松江市鹿島町)の事故に備えた原子力防災訓練を、原発30キロ圏の鳥取県、両県6市などと実施した。17日の初動対応訓練に続き、この日は住民避難の流れを確認した。

 島根原発2号機の事故が進展し、放射性物質が外部に放出された―と想定。島根県では、松江、出雲、安来、雲南市の計約400人が県立東部高等技術校(出雲市)と奥田原交流センター(安来市)で、放射性物質が付着していないか調べるスクリーニングの模擬検査に臨んだ。松江市の約180人は、避難先の益田市、邑南町に移動した。

 鳥取県は、スクリーニング会場の候補地に挙げている場所が使えないとの想定で、日吉津村の大型商業施設イオンモール日吉津でスクリーニングなどをした。

 6市の全域では、訓練上の避難指示を伝える緊急速報メールが昨年に続き配信されたが、出雲市の操作ミスで配信が一部で30分程度遅れた。

 2日間で中電や自衛隊、両県警など計175機関の約4千人が参加。今回から島根県内30キロ圏の一部住民の避難先となっている広島、岡山県の計49市町村も自治体間の情報伝達訓練に加わった。

 この日、出雲市内で訓練を視察した島根県の溝口善兵衛知事は「県外への避難訓練も視野に入れ、来年以降の訓練内容を検討したい」と話した。(秋吉正哉、口元惇矢)

(2017年11月20日朝刊掲載)

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