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「この世界の片隅に」 制服から考える 中区で片渕監督 中高生向け講演

 アニメ映画「この世界の片隅に」の片渕須直監督(57)が24日、広島市中区のNTTクレドホールで比治山女子中・高(南区)の生徒に講演した。作中に登場し、同校の制服でもあるセーラー服の時代考証に触れ、映画に込めた思いを語った。

 中学1年~高校2年の約700人が映画を鑑賞後、話に耳を傾けた。片渕監督は、冒頭の広島市街の場面に出てくるセーラー服の女学生を紹介し、「当時の映像を基に描いた」と説明した。

 生活の変化を知る手掛かりにと調べた、制服の変遷をスライドで紹介。戦前の女性のおしゃれな姿にも触れ、「戦争が奪ったのは自由な服装だったりもした。遠い時代の人を身近に感じてもらえたら」と語った。

 高校2年の若田弓莉さん(17)は「作品への思い入れが伝わってきた。何度も見直したい」と話していた。(石井雄一)

(2017年11月25日朝刊掲載)

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