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避難の子ども引き渡し訓練 島根原発事故想定 松江市、5キロ圏対象に

 島根県松江市は25日、中国電力島根原発(同市鹿島町)の事故に備え、5キロ圏の市立の幼稚園、小中学校に通う子どもを避難先で保護者に引き渡す訓練をした。全校が参加する大規模な訓練は初めて。保護者は連絡を受けて駆け付けるまでの手順を確認した。

 同町と西生馬町の4幼稚園、小中5校の約550人が参加。島根原発で大きな事故があった―と想定し、教員らの指示を受け、各校からバスで緊急退避所に指定されている市総合体育館(学園南)に移動した。体育館には、一斉メールなどで連絡を受けた保護者が次々と駆け付けた。

 生馬小3年の福井智貴君(8)は「みんな一緒だったので落ち着いて行動できた」。母の奈保子さん(36)は「仕事があるので駆け付けるのが遅れるかも知れないが、しっかり待つよう日頃から伝えたい」と話していた。

 中学生向けに、放射線測定器の使い方を学ぶ学習会もあった。市独自の訓練は3年ぶりで、2014年は鹿島町の3小学校の児童がくにびきメッセに避難し、保護者に引き継ぐ訓練をした。(西村萌)

(2017年11月26日朝刊掲載)

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